極寒の早朝練習

「拓大紅陵高校」名物の早朝練習です。
ご存じのかたも多いでしょう。
私はこの早朝練習を約10年間取材させていただきました。
そして、
写真を見るたびに、
そのときのことが、
昨日のことのように思い出されるのです。
今さらながら、
不思議になります。
なぜ彼らは限界まで耐えられたのか?
いえ、限界までではありません。
限界をとっくに超えていました。
もうセーブする力もない状態です。
絞り出そうにも絞り出せるものがないのです。
そこまで彼らを駆り立てるものは何か?
みんなのため?
チームのため?
ぶざまな自分を見せたくないから?
よくわかりません。
ただ分かっているのは野球が好きだからです。
好きな野球だから耐えられるのでしょう。
でも実のところはよく分かりません。
好きだったら、
あそこまで耐えられるのでしょうか?
あそこまで自分を追い込められるのか?
それだけ野球が好きだったのか?
では途中で練習を投げ出すのは、
その程度の好きでしかなかったのか?
よく分からない。
ただ、分かっているのは、
目の前で必死で耐えている選手がいることだ。
それだけは事実なのだ。
何故彼らは頑張るのか?
何故彼らは頑張れるのか?
分からない。
分からないが凄い。
凄いけど分からない。


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