クロスプレーはサヨナラに

もう一つ、サヨナラゲームを紹介しよう。
サヨナラのシーンはいつ見ても興奮します。
カメラマンである私自身が、
その現場にいたわけですので、
興奮するのは当然です。
では、その試合を振り返ろう。
2004年9月4日、市原臨海球場
拓大紅陵 vs 志学館
この試合は、両者譲らず、
点を入れては、入れられる、
「シーソーゲーム」でした。
先攻の拓大紅陵は9回の表に、
1点を入れて、再度同点に追いついた。
5対5だ。
振り出しだ。
このまま9回の裏を0点にしのげば、
延長戦にもつれ込む展開であった。
しかし、
志学館も譲らなかった。
一死二塁のチャンスを迎えた。
打席は廣瀬くん。
その廣瀬くんが、センター前にはじき返した。

二塁走者の浅利くんが、
三塁を蹴って一気にホームへ帰ってくる。
送球が早いか、浅利くんの足が早いか。
キャッチャーとの一騎打ちである。

間一髪で浅利くんのほうが早かった。
これでゲームセットだ。
志学館のサヨナラ勝利だ。

応援団も歓喜の総立ちだ。
劇的なサヨナラ勝利だ。
三塁側のベンチ横で見ていた私も鳥肌がたった。
手に汗握る、暑い、熱い試合だった。
気がつけば、
少し涼しい風がほおを通り抜けていった。
そうか、もう秋なのか。
あの土煙と秋風。
今でもあの光景があざやかによみがえる。
すごい試合だった。
両校の健闘をたたえよう。


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