よく走った

2003年の千葉大会(夏の甲子園)決勝は凄かった。
木更津総合対志学館という木更津市同士の決勝となった。
両校ともエースが頑張っていた。
小泉くんと金子圭輔くん(志学館→ダイエー)であった。
2点を追う志学館は、9回の裏チャンスを迎えた。
2アウトながらランナー一・三塁である。
ここで志学館が動いた。
一塁走者に代走を起用した。
盗塁させたかったのだろう。
走者二・三塁にして一打同点を狙ったのだろう。
このほうが相手チームへのプレッシャーとなる。
同時に、二塁でのフォースアウトが回避できる。
代走・大塚くんは監督の思惑通り?二盗を試みた。
(上の写真)
しかし、キャッチャーからのボールの方が早かった。
二盗はならなかった。
ここでゲームセットだ。

甲子園の夢は絶たれた。
アウトになった大塚くんは、
暫く起き上がれなかった。
しかし、
誰も大塚くんを責めることはできないであろう。
盗塁はサインなのか、
それとも自己判断なのか。
それは分からない。
ただ言えることは、
あの「押せ押せ」の場面では、
「盗塁」しかなかった。
結果はどうであれ、
その「盗塁」を決断し、
決行した大塚くんを褒めよう。
でも、あの盗塁は本当に良かったのだろうか。
本人は今でも結論は出ていないだろう。
それでいいんだ。
それは君の一生の宿題だ。
それが高校野球をやってきた宝ものなんだ。
大切にしまっておこう。
それで、いいんだ。
私もしっかり見届けたよ。
ありがとう、大塚くん。
ありがとう、高校野球。


この記事へのコメント