タッチアップ

野球の劇的なシーンの一つに、
三塁からのタッチアップがある。
打者が外野へ犠牲フライを放ち、
外野手がボールをキャッチした瞬間に、
三塁ランナーが三塁を蹴ってホームに突進する。
ここからが、面白い。
(というと叱られそうだが)
外野手と三塁走者との一騎打ちである。
外野手の返球が早いか、走者の足が早いか。
外野手の肩と、走者の足の勝負である。
しかも、この1点が勝負を決めるとあれば、
両校とも必死にならざるを得ない。
さて、写真に移ろう。
写真は安房対市立船橋の試合だ。
夏の千葉大会(2007年)の準決勝だ。
勝ったほうが、決勝進出だ。
そこで甲子園をかけて戦う。
この試合(準決勝)は7回まで2対2の同点だった。
8回の裏、市立船橋がチャンスをつかんだ。
1死一、三塁だ。
そこで、バッター・早川くんがセンターへ犠牲フライを放った。
(冒頭の写真)
さあ、ここからが勝負だ。
センターと三塁走者との一騎打ちだ。

走者とボール、どっちが早いか。

判定は?
セーフかアウトか?!
セーフ!
走者の足(手)のほうがわずかに早かった。
市立船橋は貴重な勝ち越し点をもらった。
試合はそのまま終わった。
負けた安房もよくやった。
いい試合であった。
あの場面は、
今でも私の脳裏に焼き付いている。


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