紙一重

夏の千葉大会の決勝です。
応援スタンドは満員。
勝てば甲子園。
緊張と興奮が最高となり、
心臓の鼓動が大きく響いてきます。
0対2で迎えた8回表。
沼南のチャンスがやってきました。
スクイズで1点を返して、なおも1死満塁。
一打逆転です。
しかし、次の打者がショートゴロとなる。
ボールは、6-4-3とわたりゲッツーに。
あっというまに、
逆転のチャンスが消えてしまった。
ショートゴロにたおれた打者は、
1塁ベースにうずくまったまま。
コーチャーが起こそうとしてもうずくまったままだ。
ピッチャープレートにはまっ白なボールが、
次のイニングの開始を待っている。
そのボールが冷たく映る。
ここは、
守り抜いた相手チームを褒めるべきか。
ちなみに、
この回の攻防が決定的となり、
そのまま試合は終わった。
逆転できなかった沼南は、
甲子園の切符を手にすることができなかった。
勝負は紙一重。
実力も紙一重。
そんな紙一重のために、
彼らは闘い続ける。


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